治療の原則は,食事・運動療法による内臓脂肪型肥満を改善することですが、それでも効果が認められないと医師が判断した場合には薬物治療が開始されます。
メタボリックシンドロームでは高血圧を併発することが多々あるのですが、メタボリックシンドローム由来の高血圧の治療においては、糖尿病の有無で治療方針が変わります。
糖尿病のない場合には,血圧が140/90mmHg以上で降圧薬治療対象となりますが,130-139/85-89mmHgでは生活習慣の改善だけで、降圧目標は130/85mmHg未満となります。
糖尿病がある場合には,血圧が130/80mmHg以上から降圧薬治療対象となり,降圧目標は130/80mmHg未満となります。
治療対象となった場合の降圧薬としては,インスリン抵抗性を改善するような作用がある薬が望ましいとされています。
インスリン抵抗性を改善する薬剤としては,ARB,ACE阻害薬,Ca拮抗薬,α遮断薬があります。
これらの薬物治療にはガイドラインがありますので、かかりつけの医院で薬物治療が開始された場合にはきっちり薬を飲んで治療していきましょう。